2日目
2日目 (野尻湖 -> 小布施)
9:00 野尻湖一周のサイクリング 10:30 野尻湖ナウマン象博物館 11:45 野尻湖発(バス) 12:00 黒姫童話館 14:45 コスモス園 15:21 コスモス園発(バス) 15:40 小林一茶記念館 16:40 黒姫駅到着 17:00 黒姫駅発(信越本線・普通) 17:31 長野駅着 18:39 長野駅発(長野電鉄・普通) 19:15 小布施駅着 19:30 おぶせの風YH
鉄道移動距離 (黒姫 - 小布施) 46.4km 累積鉄道移動距離 522.9km
野尻湖一周
6:40に起床、朝食。
YH同宿の3人で記念写真を撮ってから二人と別れる。意気投合した二人はこれから自転車で野尻湖を一周するとのこと。ボートか自転車か悩んでYHの女将さんに聞いてみると、初心者にはボートは危険だから自転車に乗りなよと誘われる。自転車は本当は2時間1,600円だが、2時間1,000円で貸してくれた。ただし自転車はかろうじて変速がついたママチャリ。起伏のある野尻湖一周17kmを制覇するには少々貧弱な気が…まあいいか。
9:00にYHを出発、野尻湖を右に見て時計回りで野尻湖を一周する。最初は上りが続き、眺めはどんどんよくなっていく。
40分ほど走ったところでYHで一緒だった2人と再会する。後半は下り坂が多い。途中、外国人の名前の表札がかかった別荘がたくさん建ち並んでいて、外国人村をつくっている。軽井沢の喧噪を嫌った外国人の保養地になっているらしい。
野尻湖一周はおよそ90分、心地よい運動になった。
ママチャリをYHに返してから、10:30に野尻湖ナウマン象博物館へ向かう。展示品の象の歯の化石は漬け物石くらいの大きさがあり、とても歯とは思えない。野尻湖の発掘は一般の人が多数参加できるらしく、全国津々浦々に野尻湖友の会があるのには驚いた。ちなみに私が住んでいる宮城にも友の会があるらしい。博物館では黒姫童話館・小林一茶記念館との3館共通券を\1,000で買うことができ、ナウマン象博物館\500、黒姫童話館\600だけで元が取れる。ちなみに小林一茶記念館は\500。
黒姫童話館
11:45野尻湖温泉発のバスで、黒姫童話館へ向かう。バスの乗客はなんと自分一人。誰も乗ってこないし、(当たり前だけど)誰も降りない。たった200円で貸し切りバス状態。終点の黒姫童話館で下車する。
童話館の入り口で入館ステッカーをもらい、中に入る。これを服に貼り付けておけば、童話館とその周辺の施設に出入りできるとのこと。まず、一番の目的であるミヒャエル・エンデの展示を見る。彼の手紙や電報、小さい頃に書いた落書きや絵などが展示されている。どことなく屈折した印象を感じた。メルヘンでありながら、どこか薄暗い感じのする彼の作品の数々は、このような背景から生まれたのだろうか。死の5年ほどまえに日本人の女性と結婚したということは驚きだった。モモの実写版の映画が上映されていたが、このときはちらっと見ただけ。
昼食は喫茶「時間どろぼう」で和風スパゲッティを食べる。BGMにスタジオジブリの曲が流れていて、ゆったりとした時間を過ごすことができる。その後もう一度エンデの展示に戻って年表などをじっくりと眺める。モモの実写版の映画も腰を据えて見てみたが、本の印象とは少し違っている。特に、映画の中の灰色の男たちは、存在感がありすぎるように思える。モモは大体あんなものかもしれない。時間の花は実際に実写で見てしまうとただの花だが、原作を読むともっと特別なもののような印象を受ける。どうも私は、原作を読んだ後映画を見ると失望することが多いみたいだ。一通り展示を見た後、いわさきちひろ黒姫山荘と童話の森ギャラリーを見学する。
13:50頃に童話館を出て西側のハイキングコースに向かう。童話館周辺は草原になっており、西側に森と湖がある。草原から森に変わる場所までたどり着いたところ、「熊注意」の看板が・・・。鈴かラジオをつけるようにとの注意書きもあったため、少し森に入ってから童話館へと引き返す。森と童話館の中間あたりにコロシアムをかたどった石たちがあり、ここで30分ほど読書する。吹き抜ける風が心地よい。
童話館から再びぶらぶら歩き、童話館近くにあるコスモス園に行ってみる。トイレに行きたいので入り口を探すが、入場料300円を払わなければトイレすら使えないみたいだ。口惜しいので園内で焼きとうもろこしを食べ、まったりしてから15:21黒姫駅行きのバスに乗る。乗客はやはり一人かと思ったら、次のバス停で2人乗り込んで来る。ほっと一安心と思ったら大間違い、すぐのバス停で長野高専の学生が30人ばかり乗り込んできて、あっという間にバスは満員。多分合宿で来たのだろう。
黒姫駅に到着後、3館共通券がもったいないので小林一茶記念館へ向かう。駅から10分ほど歩いた小高い丘に記念館がある。少し疲れていたので、ざっと眺めて、一茶の墓を横目で見ながら黒姫駅へ戻る。16:40駅に到着。
黒姫->長野->小布施
17:00発の電車で長野に向かう。本当は豊野という駅で降りて一時間歩いた方が今日泊まる予定の小布施に早く安く着くが、歩きくたびれていたので断念。長野駅に17:31に着いた後、駅の裏口へ行って明日の高速バスの発着場所と時刻を確認。駅前食堂という店でカツ丼と天ぷらを食べる。主食以外はセルフサービスのお店。
少し駅でぶらぶらしてから、18:39発の長野電鉄信州中野行きの普通列車に乗る。本当は特急もあるが100円をけちって普通に乗る。それでも650円は距離の割には高い。19:15頃小布施駅到着。もう大分暗くなっていたので、地図を見ながら慎重に歩を進める。観光地ということだが、車が走るくらいで人の気配がほとんどない。19:30におぶせの風YHに到着する。
チェックインを済ませてから2FのB号室へ入る。二人部屋で同室の人はまだ来ていない。とりあえず風呂に向かうが、先客があるので共用スペースで新聞を読む。少したってから風呂に入る。家の風呂を縦に長くしたような感じで、のびのび足が伸ばせて気持ちがいい。昨日のような大風呂よりもリラックスできる。風呂から上がったあと洗濯、さすがに6日間分の着替えを持ち歩くわけにはいかないので、旅の途中で2回洗濯を予定している(もしかして洗濯魔?)。洗濯が結構時間がかかりそうだったので共有スペースに行くと、薄暗い中に女の人が新聞を読んでいて、近づき難い雰囲気(後で、内気だからと本人談)。一度自分の部屋に戻ってから、気を取り直してもう一度共有スペースへ。ペアレントさんの呼びかけでやっと会話ができた。驚いたことに宮城から来た人で、しかも同じ日の一時間違いの同じ経路で長野に来たらしい。黒姫でもニアミスしたらしいし、偶然とは恐ろしい。ペアレントさんの話では、意外と宮城からここに来る人は多いらしい。
ペアレントさんは本当に小布施のことを愛している。特に北斎に対する愛情は深く、北斎館は一日いても飽きないと絶賛している。さすがにそこまでは、とも思うが、「小布施は3日あってもやっと回れるか」という言葉を聞いて予定の変更を決意する(本当はそのまま立ち去る予定だった)。あと、ツアーで小布施に来る人たちのことを嘆いていた。「数時間小布施を見ただけで、小布施に行って来ましたと言われるのは口惜しい」と。
その後、私と同室の人も加わり、23:15の消灯まで4人で話し込む。消灯の後も部屋で同室の人と26:00頃まで話をする。仕事がどう、大学がどう、といった話をしていたような気がするが、話の内容はあまり覚えていない…。ちなみにこの人、年齢は30歳、こちらのことを、同い年くらいだと思って話していたらしく、22歳と言ったら非常に驚いていた(落ち着いていると言っていたが・・・ほんとは年寄りくさい?)。