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2日目

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Japanese / English

2日目 (津軽海峡→摩周)

 5:55 新札幌駅着、徒歩移動
 6:12 厚別駅着
 6:15 厚別駅発 (函館本線・普通)
 8:00 滝川駅着
 8:05 滝川駅発 (根室本線・快速)
 9:08 富良野駅着
 9:15 富良野駅発 (根室本線・快速「狩勝」)
11:31 帯広駅着、駅レストランで昼食
12:38 帯広駅発 (根室本線・普通)
15:58 釧路駅着、散策
17:15 釧路駅発 (釧網本線・普通)
18:46 摩周駅着
19:00 摩周湖YH着
鉄道移動距離(青森 - 摩周)  998.9km 
累積鉄道移動距離          1394.9km

新札幌 -> 厚別の駅間移動

なんだかとてもいい夢を見たような気がするが、よく覚えていない。5:20頃に起き出して、下車の準備を始める。列車は遅れていない。後で分かったことだが、「列車は遅れていない」は非常に運が良いことだった。定刻通り5:55に新札幌駅に到着する。

急行「はまなす」は札幌が終着駅である。にもかかわらず、あえて新札幌で降りたのには訳がある。札幌まで行ってしまうと、今日の目的地である摩周到着は19:40になる。一方新札幌で降りて近接する厚別駅まで歩くと、摩周到着を1時間早めることができる。大した違いではないかもしれないが、雪で電車が遅れた場合に備えてなるべく早く着いておきたい。

新札幌から厚別への徒歩連絡については、以下のWebサイトを参考にした。この場を借りて感謝する。

新札幌駅

よくよく見ると新札幌駅の建物が写っている。まだ暗いためよく分からないが。

新札幌駅構内には人がまばらにいるが、駅の外に出ると人影はほとんどない。昨日までとは違う、まさに白の世界。寒いのは覚悟していたが、札幌でもここまで雪が多いとは思わなかった。他にも厚別への徒歩連絡を敢行する人がいるかと思っていたが、そんな人はもちろんいない。冬の徒歩連絡は無謀なのだろうか。少し後悔。

新札幌駅から厚別駅へ(1)

私の身長よりも高い雪。積雪はすごいが除雪が行き届いていて歩行可能。

新札幌駅から厚別駅へ(2)

よく見ると電話ボックスである。一応電話をかけることはできそうだ。重みでつぶれないのだろうか…。

新札幌駅から5分ほどは、千歳線の高架に沿って歩く。高架を電車走るたびに雪煙が舞い上がる。こんな雪でよく電車が運行できるものだ。歩道は除雪されているが滑りやすい。早足で歩くいたためか、何度も転びそうになる。そろそろ厚別駅に着かないと列車に間に合わないと焦り始めた時、雪の壁の向こうに厚別駅の建物が見えてきた。

厚別駅

行く手を遮る雪壁。どうやって行くんだ!

6:12頃厚別駅に到着する。予想よりも時間がかかってしまい、ぎりぎり発車3分前である。

厚別駅 -> 帯広駅

旭川行きの普通列車は定刻通りやって来る。2両編成の車内は空いているが、滝川の数駅前で女子高生が多数乗ってきて雰囲気が一変する。座席は空いているのだが、彼女たちは手すりに座って談笑している。滝川には8時ちょうどに到着し、私を含めてほとんど全員が降りる。ただ、富良野行きの列車に乗り換える人は私一人のようだ。

富良野行きは1両編成で、乗客は10人程度しかいない。ここから先は車内が寂しくなるかもしれない。外は白の世界。やがて富良野に到着する。

富良野駅ホーム

次も1両編成。写真には写っていないが「北海道経緯度中央標点」という看板が近くにある。要は「富良野は北海道の真ん中」という意味だろう。

富良野といえば「北の国から」と「ラベンダー」があまりにも有名だが、そんな余韻に浸る間もなく次の列車に乗り換える。いや、もし時間に余裕があってもこの雪だ、ラベンダーは見られない。

次の列車は「快速狩勝」。快速ではあるが1両編成で、途中の新得まで車内はがらがらである。途中の落合−新得間は28.1kmと駅間距離が長い。この区間の所要時間は37分とやはり長いが、途中信号待ちで1回、保守作業員を乗せるためにトンネル内で1回と信号所で1回それぞれ停車する。つまり1駅進むのに3回停車する。道理で時間がかかるわけだ。快速なのに。

新得を過ぎると高校生の姿を見かけるようになり、車内は活気を取り戻す。11時半頃終点の帯広駅に到着する。次の列車が出るまで約1時間。今日の宿泊先である摩周YHに送迎と夕食の予約をお願いしてから、昼食を求めてさまよい歩く。

帯広に来て初めて知ったのだが、帯広の名物は「豚丼」らしい。駅構内に豚丼ののぼりがたくさん立っている。せっかく来たのだからと思い、その中の一軒「青龍」というレストランに入り豚丼を食べる。豚丼と聞いて吉野屋の豚丼を想像していたが、出てきた豚丼には厚い豚肉が5枚ほど載っている。肉に甘みがあるのが新鮮、吉野屋の味とは大分違う。

帯広の豚丼

1杯900円也。

帯広駅 -> 釧路駅

久々のおいしいご飯を食べたせいか、元気が出てきた。帯広から釧路までは3時間20分の長丁場。車内は高校生でにぎやか。スピーカーから音楽を流したりおしゃべりをしたりと、映画「Swing Girls」もびっくりのはちゃめちゃな状態。ここまでうるさいと腹を立てるのも忘れて「元気だな…都会じゃこうはいかない」と思ってしまう。ただし30分ほどで乗客は10人を切る。

十弗駅

「十弗は10$駅」「10$持って旅に出よう。きっといいことが待っている」10$=1,050円として、広い北海道、どこまで行けるのか…でもおもしろいキャッチコピー。

やがて右手に太平洋が見えてくる。道路と並行して列車はどこまでも進む。

尺別駅

直別(ちょくべつ)−尺別(しゃくべつ)−音別(おんべつ)。

そろそろ日が傾き始めた16:00頃、釧路駅に無事到着する。

釧路駅

釧路では約1時間の乗り換え時間がある。外は寒いが、待合室で1時間を過ごすのももったいない。ガイドブックと案内板をたよりに、駅から1kmほどの所にある釧路を代表する橋、幣舞橋(ぬさまいばし)の見学に行くことにする。

釧路のメインストリートらしき道路を歩いて橋へ向かう。人がたくさん歩いているわけでもないのに街は騒々しい。なぜだろうと思ってあたりを見回すと、至る所にスピーカーがついてる。そこから大音量で「確定申告はお早めに」「○○をよろしく」「○○にご注意」などと広報や宣伝、音楽が流れてくる。結局幣舞橋にたどり着くまでずっと聞かされ続ける。はっきり言って街の雰囲気を壊している。もったいない。

幣舞橋

川の欄干には「乙女の像」。

{{at_image 2005-02-28-16.32.12.jpg}}
幣舞橋近くから見た夕日 美しい。右にあるのは物産館?

橋に沿って少し歩くが、あまり人はいない。右になにやら威圧感のある建物があり、何の建物かは分からないが入ってみる。どうやら物産館らしいが、広い売り場にはほとんど客がいない。たくさんの店員さんから見られているような居心地の悪さを感じて、早々と建物を出る。そのままぶらぶらと釧路駅へ戻る。

釧路駅 -> 摩周湖YH

17:15釧路発川湯温泉行きの列車に乗る。車内は特急列車のような2列+2列シートで、非常に居心地がいい。特急列車と違うのは、1両編成であること、乗客が15人くらいしかいないこと、そしてワンマン列車であることか。

列車の座席

釧路の動物たちだろうか。

途中駅での乗降はほとんどなく、真っ暗で景色も見えない。18:46に摩周駅で下車するが、乗客全員が下車してしまった。川湯温泉までは無人運転…。

改札を出るとYHの若い人(以後「お兄さん」と表記)が待っている。ワゴン車に乗って摩周湖YHへ向かう。車内で雑談をしているうちに「明日の予定は?」と聞かれる。摩周湖周辺は交通の便が悪い。単独行動では効率が悪いと思っていたので、YHが主催するツアーに参加したいと考えていた。その旨を伝えるとOKとのこと。ツアーの最少履行人数は2人だが、私の参加を除けば今のところ1人しかいないらしく、ぎりぎりセーフ。よかったよかった。10分ほどで摩周湖YHに到着する。

レストランの閉店時間まで間がない。荷物をお兄さんに預けてから、すぐに別館の食堂へ向かう。先客がもう一人(以後Tさん)いて、Tさんと話をしながら夕食(豚ステーキ)をとる。

夕食後、チェックインを済ませる。YHのWebに潜む「HIT」という隠し画像を見つけて呈示すると、絵はがきを7枚もらうことができる。とても優しい絵だ(デザインはYHのWebページのイラストと同じ)。荷物を部屋に置いてから、ロビーでTさんと旅や仕事の話をする。どうやら今日の宿泊者は私、Tさんともう一人(女性)しかいないようだ。この後清里YHに行くという話をしたら、「あそこはこの時期、気球目当ての常連さんがたくさんいて、初めての人はうち解けにくいかも」と言われる。確かに気球に乗ろうという「普通」の人はあまりいないかもしれない。まあ、何とかなるだろう。

長旅のせいか、体はぐったりしている。風呂に入って22:00前に就寝する。