3日目
3日目 (摩周湖)
7:00 起床 9:30 ネイチャーツアー出発 14:50 ネイチャーツアー終了 16:30 摩周湖YH出発 17:05 摩周駅発 (釧網本線・普通) 17:53 清里駅着 18:00 清里YH到着
鉄道移動距離 (摩周〜清里) 46.5km 累積鉄道移動距離 1441.4km
摩周湖YHの朝
綿のように眠ったせいか、疲労が消えて清々しい朝。7:30に朝食、パンと野菜とウインナー。朝食後部屋に戻るが、ネイチャーツアーまではまだ時間がある。部屋で暇をもてあましていると、YHのお兄さんがやってきて「もうすることがないから行こう」と声をかけてくれる。宿泊者が全部で3人では確かに暇だろう。9:00にロビーに下りて準備を始める。
YHの部屋の窓
2重サッシ+木戸。さすが北海道。
ネイチャーツアーは、摩周湖の周りをクロスカントリースキー(以後XCスキー)やスノーシューで巡るというYH主催のツアーである。私はこれまでXCはおろか普通のスキーも2回しか経験したことがない。このため、「転ばない」というスノーシューを借りるつもりであったが、お兄さんに勧められてXCスキーに挑戦することにする。参加者は全部で3人、大人数よりは気兼ねしない。
ロビーでウエア、手袋、靴、サングラスを借りる。万が一のことを考えて、デジカメは持っていかないことにする。このため、以後の記録には残念ながら写真がない。9:30にYHを車で出発し、摩周湖第一展望台へ向かう。
ネイチャーツアー
摩周湖は晴れていた。摩周湖が晴れていれば晩婚であるという話をどこかで聞いたが、真偽のほどは分からない。「摩周湖は霧がいつもかかっている」「晴れることはよくあることだ」などという話もちらほら耳にした。
摩周湖第一展望台には大型バスでやってきたツアー客が歓声を上げているが、こちらは少し離れた所から摩周湖を見学する。カメラを持ってくればよかったと後悔するが、これからのことを考えると仕方がない。摩周湖そのものよりも、雪に覆われた周りの山に目が奪われる。氷点下10℃程度とかなり寒いはずなのだが、風がほとんどないせいかそれほど寒さを感じない。
一通り見学してから、XCの練習を始める。スキーと違ってかかとが固定されていないので動きやすい。ひざを曲げ、手がひざと同じ高さになるような心持ちで滑る。エッジがないため止まることができないが、しりもちをつくような形で後に転べば止まることができる。登りはボーゲン、それが無理ならスキー板を斜面に平行に保ちながら一歩一歩登る。思ったよりも簡単で、ガイドのお兄さんにも励まされ、XCのまま先に進むことにする。もうスノーシューには戻れない。
途中、うさぎやシカの足跡を見つける。うさぎは朝活動するらしいので見つけられないが、シカは何頭か見つける。クマは冬眠中なので出ないとのこと。最初はXCスキーを操るので必死であったが、慣れてくると周りの景色にも目が向くようになる。もちろん、他の2人に比べるとペースの遅さは否めない。2人は後から見守るようについてきてくれる。
11:00頃に広い斜面がある場所に到着する。スノーシューならもう少し進めるらしいが、XCのツアーの場合はこの辺で引き返すのが普通らしい。ここでは斜面を利用してそりを楽しむ。そりといっても体がすっぽり入る箱のようなそりではなく、おしりだけを乗せて走るそり。冬になると私の地元では、学生鞄を下に敷いて坂を滑る学生がいたが、大体あんな感じである。雪が深いので、一度ラッセルをして道を作ってから滑る。はたから見ると簡単そうに見えるのだが、実は結構難しい。バランスを取るのが大変で、私にとってはXCスキーよりも難易度が高い。せっかくラッセルした道に凸凹を作ってしまい、さらに滑るのが難しくなる。でもおもしろい。
11:30頃お昼を食べる。梅、鮭、昆布のおにぎり、たくわんと熱いお茶を頂く。今まであまり寒さを感じなかったが、暖かい物を食べたら急に「ああ、寒いんだ」と感じる。昼間とはいえ、気温は氷点下5℃程度だろう。そんな中、ここまで寒さをほとんど感じずにいたのは、初めてのXCスキーとそりが楽しかったからだろうか。昼食後も少しそりを楽しむが、段々疲れて来た。13:00頃XCスキーで元来た道を戻り始める。帰りは登りが多いが、それほど大変ではない。
第一展望台に戻った後、少し休憩してから車で第三展望台に向かう。第三展望台はロープが張ってあっり立入禁止であるが、ロープをどけて摩周湖を見物する。まだ晴れているが、遠くから徐々に雲が出始めてきている。
摩周から清里へ
14:50頃YH到着、ズボンが濡れていたので、洗濯をしながら風呂に入る。16:30摩周湖YHを出発し、途中コンビニに寄ってから駅に向かう。次の宿泊地・清里で何も買えない可能性を考えて、弁当(牛丼)を保険として購入する。摩周駅ではネイチャーツアーを共にしたTさんとYHのお兄さんと別れ、後で使う東日本パスを購入する。
摩周駅
摩周駅(2)
駅のホームにて撮影。計算方法は不明(鉄道の距離であるのは間違いないが、計算が合わない)。他にも「大阪から・・・」のバージョンもある。今回の旅行中に撮った写真では一番のネタかと。
長距離列車であるせいか、網走行きの普通列車には思ったよりも人が乗っている(20人ほど)。17:53清里駅に到着する。ここで下りるのは自分も含めてたったの2人。駅を出るとYHの奥さんに呼び止められ、車で清里YHへ向かう。まっすぐな道なので、車をとばして5分でYHに着く。
清里YH
前日泊まった摩周湖YHで、「清里YHはこの時期、気球目当ての常連さんがたくさんいる」という噂を聞いた。しかし、(少なくともこの日に関しては)噂は間違っていた。自分も含めて本日の宿泊は2人…ありゃま。2人で夕食を食べに行こうという誘いに乗って、YHのペアレントさんおすすめの店へ車で送ってもらう。
店の名前は「ひさご」、同宿の人(以後Yさん)とメニューを選んでいたら、「もうYHの方が頼んで行きましたよ、ひさご定食」と聞いて二人で仰天する。まぁ、何か特典があるのかなと期待を抱いて待つこと10分、出てきた料理は豪華な海鮮料理。二人で「こんなの久しぶりだ」と言いながら食する。
Yさんは1泊2日の日程で函館からやってきたとのこと。私と一日違いの「はまなす」で来たらしいが、雪の影響で函館発が2、3時間遅れたらしい。函館で乗ったのが夜中の3時頃で、とても眠られる状態ではなかったらしい。おまけに乗り換えた列車はシカをはねて立ち往生したりと、散々だったらしい。私は本当に運が良かった。
19:40頃にYHへ戻る。荷物を整理してからティータイムを楽しむ。紅茶を飲むが、この紅茶がまた、とてもおいしい。私が今まで飲んだ紅茶の中では1、2を争うほどのおいしさだ。何杯も飲むがやめられないおいしさ。それから、フロント前には暖炉があって、ペアレントさんが時々薪を投入する。暖炉は見たことがあっても、本当に使っているのを見るのは珍しい。
私は明日熱気球に乗るつもりである(そのために清里YHに泊まった)が、このままでは一人になってしまうのでYさんを誘う。最初は迷っている様子だったが、結局一緒に乗ることにする。